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サイト売買で気をつけたい法律とは?

サイト売買に関する法律について考えたことはあるでしょうか?サイト売買は案件によっては数百万円~数千万円の取引になることもあるので、一つの法律が売買の成功を左右することもあります。

また、大きな案件ではなかったとしても、中小企業や個人が売買するサイトの中でも数十万円で取引されることは一般的ですが、個人にとっての数十万円は大きな金額です。

サイト売買に関する法律を知らないまま取引を行ってしまったために、訴訟沙汰になってしまい余計なお金がかかってしまうという事例も起きています。

こういったことを聞くと、企業だろうが個人だろうが、また、売り手だろうが買い手だろうが法律を知っておいて損はないと気づかれると思います。

ここではサイト売買に関する法律をまとめて紹介していきます。

目次

1.サイト売買で最も気をつけたい法律

サイト売買で絡んでくる法律がありますが、これらの法律について事前に把握しておらず、サイト譲渡後にトラブルに発展してしまうこともあるようです。

特に個人間でサイト売買を行った場合、法律に詳しい訳でもない限りサイト売買に関する法律なんて知る由もありませんので、商談の時点では両者ともに把握していなかったけど、後々トラブルになって調べてみると法律関係の重要なことだったということもあります。

そのようなこともあるので、サイト売買の際は第三者を介して取引を行うと良いのですが、専門家でなくても知っておいて損はない法律があります。

  • 個人情報保護法
  • 瑕疵担保責任
  • 競業禁止義務

この3つの法律はサイト売買を検討しているのであれば把握しておきたいところです。

1-1.個人情報保護法

情報化社会において、個人情報保護法は企業にとっては非常にデリケートに扱わなければいけない法律でもあります。情報漏洩で問題になってしまったら、多額の損害賠償が請求されたり企業の信用を損なうことにもなりかねません。

そんな個人情報ですが、サイト売買においてはサイトの譲渡と一緒に「会員情報」「メルマガ読者」などといった個人情報データも付随してくることがあります。

会員情報は個人情報保護法における「個人情報」に当てはまることが多いですが、そんな個人情報も一緒に買い取ることができるのか?という疑問も生まれるかもしれません。

結論からいうと、原則として会員本人の承諾が必要でありますが、買い取ることは可能です。

しかし例外として「合併や営業譲渡に伴い、個人データが提供される場合は会員本人の承諾なくして会員データを受け取ることができる

というものがあります。

つまり、サイトを含めた事業そのものをそのまま買い取るという場合は会員情報の受け取りも可能になります。クローズドなコミュニティサイトなどの会員情報は受け取ることができないので、注意しましょう。

個人情報保護法に関しては、調査の目が厳しくなっていることもあるので、不安な場合は弁護士に相談しておきましょう。

1-2.瑕疵担保責任

瑕疵とは、「欠陥・不具合」を言います。そこには予期しない欠陥や不具合も含む場合があります。

サイト売買では、そのサイト譲渡後に発覚したリスクや隠れた不具合などが存在する場合があります。また、譲渡前に報告されていたデータや売上と実際に運営した後に集計したデータが異なっているケースもあります。

瑕疵担保責任とは、このような瑕疵が見つかった場合に契約解除や損害賠償請求ができるように取り決めておく法律です。

サイトは手に取れないモノであり、どの状態を瑕疵と判断するかが難しいところがあります。どこまでを瑕疵と判断するのかなど、一定の基準が決まっていれば検討がつきますが、現段階で基準が決まっている訳ではありませんし、サイト売買の案件ごとに条件が異なるので、一概に「ここまでが瑕疵」と決めるのは容易ではありません。

また、実際に瑕疵が発生してしまった場合にはどのように保証するかまで、しっかりと話し合って契約書に明記することが大切になります。

1-3.競業禁止義務

サイトを購入した後、しばらく運営してると購入したサイトと同じようなライバルサイトが現れて、売り上げが下がってしまった。よく調べてみるとその競合サイトの運営者は、サイトを購入した企業だった。

というケースがあります。つまりサイトの売り手側は、サイトを売却した後に同じようなサイトを再度運営し始めたということです。

これはサイトの買い手にとっては、サイト購入後にライバルサイトが出てくるようでは、それは大きなリスクになります。

そこで「競業禁止義務」を契約書に記載することで、同社によるライバルサイトの立ち上げを抑えることができます。

考えてみれば、サイトを売却する側にとってはサイトの構築ノウハウは全て持っている訳であり、もっと言えば、以前のサイト構築の流れを踏まえてさらに強化されたサイトを構築することも可能な訳です。

この競業禁止義務では、同様のサイト、またはそれに準ずるサイトの運営を一定期間あるいは今後行わないことを契約書内で取り決めることができます。

買い手にとっては必ず取り決めておきたい事柄ですが、売り手にとっては、今後同様の事業ができないとなると、サイトの売却を考ええ直したいと思うこともあるかもしれません。

同様のサイトとはどこまでのこと見なすのか、契約段階で話し合いが必要になるでしょう。

2.サイト売買契約書の必要性

サイト売買で気をつけるべき法律は「個人情報保護法」「瑕疵担保責任」です。これらについては、商談の段階で不透明な部分が無いように当事者間で話し合いが必要です。

ウェブサイトには特有のリスクがあり、サイト売却主でも認識していない潜在的なリスクも多数あります。

例を挙げると、

  • サイトの価格は適正か
  • 代金を回収できるか
  • サイトをスムーズに譲渡してもらえるか
  • サイト譲渡後にスムーズにサイトを運営するノウハウは持っているか
  • 相手が本当にサイトを所有しているか

というようなリスクがありますが、このようなリスクに関してトラブルになりやすいため、トラブルを未然に防ぎリスクを軽減するためにも、当事者の双方が合意できるルールを作ることがトラブル防止の有効な手段になります。

そのための正式なルールに当たるのが契約書になるのです。

3.サイト売買で失敗しないために第三者を立てる

サイト売買の法律を考慮した上での契約書に記載する項目を決定するのは、当事者のみでは不十分になってしまい、その後のトラブルにもなりかねません。特に潜在的なリスクは当事者間では見つけることは容易では無いため、契約締結後に瑕疵が発生して保証をしなければいけない事態になることも考えられます。

もちろん潜在的なリスクだけでなく「サイトが納品されない」「代金が未回収のまま」という一般的なトラブルもあります。

失敗につながるようなリスクやトラブルを未然に防ぐためにも仲介業者に依頼してサイト売買を行うようにしましょう。

適正なサイトデューデリジェンスを行ってもらうことや、エスクローサービスを活用することで、リスクは最小限に抑えることができます。

まとめ

今回紹介した「個人情報保護法」「瑕疵担保責任」「競業禁止義務」この3つは非常に大切になるので実際にサイト売買を行う際には気をつけてください。

法律に関しては、心配なことがあれば弁護士がいる仲介業者に売買を仲介してもらうとか、直接弁護士に依頼することもできるので、専門家をうまく利用することも検討しましょう。

法律と聞くと不安になってしまうかもしれませんが、不安なままでは良いサイト売買ができなくなってしまいます。法律だけではありませんが、不安なことをできるだけ失くすことが、サイト売買を成功させるコツでしょう。

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